文化財防火デーとは、貴重な文化財を火災・震災その他の災害から守り、地域住民の文化財愛護思想の高揚を図ることを目的としています。
昭和24年1月26日に法隆寺金堂壁画が焼損してから、毎年1月26日が文化財防火デーと定められ、今年で66回目となりました。文化財所有者等のご協力をもとに防火訓練を実施しています。
文化財防火訓練【1月13日(月・祝) 富貴寺大堂】
今回訓練を実施した富貴寺は、九州最古の木造建築でもある大堂が「富貴寺大堂」として国宝に、境内は「富貴寺境内」として国の史跡に指定されています。堂内には国指定重要文化財の木造阿弥陀如来坐像や大堂壁画が残されています。また、経年劣化による傷みなどが進んでいた富貴寺本堂の保存修理工事を平成30年度から行っています。
防火訓練の様子(シナリオ)
一般参拝者のタバコの不始末により、富貴寺裏の山林から出火しました。後に、火災を発見した参拝者が住職や受付に伝え、速やかに119番通報します。そして副住職は半鐘を鳴らして地区住民に火災を知らせました。
半鐘を聞き駆け付けた住民たちが放火銃で初期消火を行うとともに、重要物品の搬出も行いました。どんな文化財があるか、放火銃や消火器はどこにあるか、またどのように使うかを、日頃から把握することも訓練のうちの1つです。
数分後には消防車が到着し、消防団と消防署の方々がホースから水を掛けて消火します。そして懸命な消火活動により鎮火されました。