ここから本文です。

トピックス

豊後高田市の国東塔を紹介するパンフレットが完成しました!

更新日2023年03月14日

 国東塔は鎌倉時代~安土桃山時代にかけて、国東半島の地で独自の発展を遂げた石塔として知られています。大分県豊後高田市では県内に所在する国東塔371基のうち、約3割にあたる109基が確認されています。パンフレットでは、塔ノ御堂国東塔や早田国東塔など指定文化財を中心とした14件の国東塔を紹介しています。
 豊後高田市役所の各庁舎(高田・真玉・香々地)などで配布しているほか、PDF版も公開しています。ぜひ、パンフレットを片手に、国東塔を見かけた際には観察してみてください。

豊後高田市の代表的な国東塔(一部)

塔ノ御堂国東塔(市指定)

 豊後高田市街から田染荘小崎へ行く途中にある小田原地区に所在する塔ノ御堂国東塔は現高267cm(台座より上の塔高)。
 笠は約3分の1を欠損、相輪も上部を失っていますが、台座に施された蓮弁や塔身の四方仏(釈迦・薬師・阿弥陀・観音)などの彫りから優れた造形技術だということが分かります。

富貴寺国東塔(市指定)

 国宝・富貴寺大堂の西側に所在する塔高320cmの石塔は、国東半島独自の形式を持つ石造宝塔を「国東塔」と呼ばれるきっかけとなった塔です。
 富貴寺国東塔は、蓮弁の部分が先に紹介した塔ノ御堂国東塔と見比べると請花に2枚のみの線刻というシンプルな彫刻になっており、格狭間が省略されているなど簡略な石塔となっています。

早田国東塔(県指定)

 早田国東塔は一時、早田区の畑の一角に各部材が土中に散らばって埋められていましたが、1980年に積み直しされました。
 塔高289cm、どっしりとした質量感がある早田国東塔の大きな特徴として、台座の反花が他の国東塔と比べて高さがあり、直線的で流れるような蓮弁となっています。また、塔身には四方に金剛界四仏種字が彫られています。

「ぶんごたかだ文化財ライブラリー」シリーズのバックナンバー

 「ぶんごたかだ文化財ライブラリー」では、豊後高田市内の文化財をテーマ毎に取り上げて分かりやすく紹介しています。
 それぞれのリンクから、各ページの記事がご覧いただけますので、ぜひお読みください。

  ◆「ぶんごたかだ文化財ライブラリー」一覧
    ● Vol.1『 豊後高田の城跡 』   平成31年 3月刊行

    ● Vol.2『 豊後高田の磨崖仏 』  令和 2年 2月刊行

    ● Vol.3『 豊後高田の古墳 』   令和 2年12月刊行

    ● Vol.4『 豊後高田の仏像十選 』 令和 3年11月刊行

    ● Vol.5『 豊後高田の国東塔 』  令和 5年 2月刊行 ≪新刊≫