『"鬼の幸"開発してみた!』シリーズについて
国東半島は、六郷満山1300年の歴史と、海と山に囲まれた美しい景観が自慢の半島です。国東半島で採れる様々な特産品の中には、本当に良い素材となるものが多数あり、日本遺産の事業ではそれらを使った特産品を開発する事業に取り組んでいます。
【過去の記事はこちら】 PRODUCT1:鬼の郷のしあわせもちもちそば粉ガレット
PRODUCT2:国東半島うに醤油・マテ貝醤油
PRODUCT3:鬼の郷の実山椒とかぼすの生七味
PRODUCT4:鬼のめざまし味噌
修正鬼会の伝統の味を伝えたい!
日本遺産くにさきの事業で、前々から実施したいと思っていたのが、くにさきの食文化であり、構成文化財でもある「鬼のめざまし」のPR。修正鬼会の日に、長い読経を行う僧侶達の目を覚ますために振舞われる辛い味噌を塗った餅で、天念寺では昼の読経の合間に、国東市側では夜の座業の合間に振舞われます(また、国東市では「こしょう餅」という名前でも親しまれています)。
この味噌を塗ったお餅がとても美味しいということで、天念寺修正鬼会のお膝元である鬼会の里歴史資料館では、食堂のメニューとして数年前から「鬼のめざまし餅」を提供しており、食文化を体験できるメニューとして人気となっています。
この味噌を作っている地元の方に話を聞いた所、家庭ではご飯のお供にしたり、お肉に付けて食べたりしているということ。辛いものが好きな人には堪らないアイテムなんだとか。
ということで、この鬼のめざましに使われる味噌を、瓶詰で販売しようと思ったのが今回の企画。多くの方に天念寺修正鬼会の伝統の味を知ってもらうべく、開発を行いました。
米糀の味噌を"売り"に変える!
デザインもほぼ完成といったタイミングで、食品表示に詳しい先生にもチェックをいただいていたのですが、「鬼のめざまし味噌」という表記が問題になる可能性があると連絡を受けました。
確かに、他地域のニュースにて、伝統的な味噌であっても、材料的な部分で日本農林規格等における「味噌」の定義に合わず、「味噌」を名乗れない可能性があるという話を聞いたことがありました。
米糀自体は大変体によく、酵素の働きで腸内環境を整えたり、美肌・美容に効果があるともされています。
しかし、地域では「味噌」として昔から親しまれている調味料で、地元の方も米糀などではなく、「味噌」という名称を売りたいという話があり、単純に「※本商品は糀の味噌です」と注記をしてしまうと、何かこれはニセモノですと言っているように感じてしまう・・・。
色々と悩んだ結果、注記の中に"売り"の言葉を加えて表記をすることにしました。「本商品は天念寺・修正鬼会でふるまわれる、糀の味噌です。」これなら、規格との誤認を避けつつ、鬼のめざまし味噌の魅力を伝えられるということで、地元の方にも受け入れていただきました。
パッケージの注記部分
パッケージについて
今回のパッケージは、鬼の郷の実山椒とかぼすの生七味のシリーズ展開として、デザインに共通性を持たせて制作しました。
鬼のめざまし味噌のラベル等には、象徴となる「唐辛子」と「鬼と炎」を意匠化して組み込みました。また、中身が良く見えるように透明の成分シールも制作しました(生七味も同様に制作しました)。
左:瓶ラベル 右:外箱の封緘
2023年に開発した『鬼の郷の実山椒とかぼす生七味』
新商品『鬼のめざまし味噌』
鬼会の里やオンラインショップでもご購入いただけます。
鬼のめざまし味噌は、鬼会の里にてお買い求めいいただくか、下記リンク先(オンラインショップ)からご購入いただけます。
KUNISAKI PEAKS OniLINE【【鬼の幸】鬼のめざまし味噌】(外部リンク)